配信者を半年目指しても結果ゼロ|視聴者ゼロで終わった副業の失敗談

副業クラッシュ録

配信者を夢見て半年間もがき続けたけど、
視聴者ゼロで終わった僕の失敗録

「夢にすがった借金持ち」

「配信で食っていく」——その響きは中毒性がある。
ゲームをして、雑談をして、コメントが飛んでくる。好きなことで生きていく……ってやつだ。

当時の僕は借金を抱え、副業も軌道に乗らず、自分の強みも見失っていた。
ブログも伸びず、せどりも在庫だけ増えていく。
そんな時にYouTubeやTwitchで楽しそうに配信している人たちを見て、「これだ!」と飛びついた。

「半年もあれば形になる」——そう信じて、僕は動き出した。

機材を揃え、配信ソフトを覚え、毎晩マイクに向かって喋った。
しかし、半年後に残ったのは“視聴者ゼロ”という現実だった。

この記事では、僕が配信者になろうとしてもがいた半年間と、
なぜ失敗に終わったのかを正直に話す。

「ゼロから始めた半年間」

配信を始めたきっかけは、SNSで見た「副業で月10万円稼ぐ配信者」の投稿だった。
「ゲーム実況」「雑談」「深夜配信」——どれも楽しそうで、自分にもできそうだと思った。

最初の1週間で揃えたのは、2万円のRAZERのゲーミングヘッドフォン、1万5千円のウェブカメラ、
そしてキャプチャーボード。合計5万円以上を即決で投資した。

配信初日は、緊張と興奮で手が震えた。
コメントはゼロ、同接(同時視聴者数)も1-2人をいったりきたり。それでも半日喋り続けた。

「続ければ人は来る」そう信じて、週5で配信を続けた。

現実の数字

1ヶ月目:平均同接 1〜2人(ほぼ友人)
3ヶ月目:フォロワー数 35(半分は相互フォロー)
6ヶ月目:収益化条件(登録者1000人・総再生時間4000時間)進捗率 10%未満

工夫もした。配信時間を変え、サムネをいじり、タイトルに流行ワードを入れた。
でも結果は変わらない。

ある夜、深夜1時まで喋ったあとアーカイブを見返した。
自分の声は単調で、リアクションも薄く、トークの流れもグダグダ。

「これじゃあ誰も残らないよな」

モニターの明かりに照らされながら、椅子に沈み込んだ。

精神的な消耗

伸びない数字を見るたびに胃が重くなった。
配信開始ボタンを押す直前、マウスを持つ手が止まる。
「またゼロかもしれない」と思うと、息が浅くなる。
存在を否定されるような感覚が、毎晩僕を蝕んでいった。

そして気づいた。

「続ければ伸びる」という幻想こそが、自分を追い詰めていたのだ。

「配信成功に必要な3条件」

そこで改めて調べ、振り返って分かった。
配信は「好きなことを垂れ流す場所」じゃなく、戦場だった。

成功している人には共通点がある。

1.差別化された企画
同じゲーム実況でも「この人だから見る」と思わせる仕掛けがある。
僕には、それがなかった。

2.継続と改善のPDCA
配信回数を積むだけでは無意味。アーカイブを見返して、
「ここで声が小さくなったから離脱した」と冷静に直す必要があった。
僕はただ回数を稼いだだけだった。

3.外部集客の徹底
SNSや切り抜き動画で「配信外」に呼び込まなければ、新規はほぼゼロ。
僕はそこに手をつける気力すらなかった。

数字は残酷だ。
TwitchやYouTubeで同接10人を超えるのは全体の上位10%。
つまり「ゼロ〜数人」がデフォルト。

僕はその“底”から抜け出す準備すらできていなかった。

「幻想を打ち砕かれた夜」

半年続けても伸びなかった理由は単純だ。

  • 「続ければ伸びる」という幻想にすがった
  • 外部集客もせず、プラットフォーム内で埋もれた
  • 配信の方向性を決めず、ただ雑談とゲームを繰り返した

ある夜、画面の前でつぶやいた。

「誰もいないのに、誰に話してるんだろうな」

その声が虚しく反響して、マイクを切った。
数字が伸びない日々は、自分が存在しないみたいに感じた。

配信ボタンにカーソルを合わせたまま、クリックできずに30分経っていたこともある。

配信はスキル職だ。

準備・練習・分析・修正——それがあって初めて形になる。
それを「好きだから続ければ伸びる」と勘違いした僕に、勝てる未来はなかった。

「ゼロのチャット欄と僕」

半年間もがいた末に残ったのは、ゼロのチャット欄。
それでも毎晩、必死に話し続けた自分を思い出すと、不思議と笑えてくる。

「視聴者ゼロのチャット欄に向かってしゃべり続ける」

——あれは滑稽で、痛々しくて、でも確かに僕の努力だった。

これから配信を始める人に伝えたい。
「ただ配信するだけ」では届かない。

企画・分析・外部集客、この3つを最初から考えた方がいい。

僕が得た結論はシンプルだ。
戦略のない努力は伸びない。
けれど、その“ゼロ”の経験が、今の僕にとっては確かな財産になっている。

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