副業の失敗はまだ武器じゃない
——でも、武器になるかもしれないと気づいた話
「失敗ばかりの副業記録」
副業を始めて数年。
借金返済の足しになるはずだった副業は、むしろ失敗談ばかり積み重なっている。
半年続けたブログ収益は、たったの74円。
営業経験を活かすつもりで挑んだLancersでは、半年間応募しても案件ゼロ。
そして今日、Xに予約投稿を仕込んで安定的に発信しようとしたら、まさかのアカウントに「リーチ制限の仮ラベル」がついてしまった。
成果はほとんどない。
でもその一方で、「この転び方こそ、もしかしたら武器になるんじゃないか」と思い始めている。
「積み上がらない日々」
最初に取り組んだのはブログだった。
副業界隈では「半年で数万円は固い」と言われていたが、僕の現実は甘くなかった。
記事数は半年で150本。
夜中までPCに向かい、休日もカフェでひたすらキーボードを叩いた。
だけど収益はたったの74円。
エクセルに数字を打ち込んだ瞬間、心が折れる音がした。
「74円……缶コーヒー1本にも届かない」
深夜、画面を見つめたまま手が止まり、肩が重く沈んでいった。
次に挑戦したのはクラウドソーシングだった。
営業経験を武器にすれば何とかなると思った。
でも現実は「提案数ゼロの山」。半年応募し続けても案件は取れなかった。
提案文を書き終えて送信ボタンを押すたびに、胸の奥に小さな希望が生まれる。
そして、何日経っても返信が来ない通知欄を見るたびに、その希望が砂のように崩れていく。
画面を閉じたあと、何度も机に突っ伏した。
「昨日のアカウント停止騒動」
そして昨日。
ブログ記事を安定的に発信するためにXで予約投稿を仕込んだところ、突然「リーチ制限の仮ラベル」がついたという通知が届いた。
胸が冷たくなった。
「やっと続けられる形を見つけたのに、ここでも止められるのか」
呼吸が浅くなり、マウスを持つ手が少し震えていた。
結局は運用制限の範囲で続けるしかない。
でも、皮肉にも僕の頭の中にはすぐこう浮かんだ。
「これもいつかブログのネタになる」
失敗が怖くなくなったわけじゃない。
ただ、失敗が物語として形を持ちはじめているのを感じる。
「失敗談が刺さる3つの理由」
僕が気づいたのは、失敗談には3つの力があるということだ。
1.共感を生む
成功体験は距離を感じさせるけど、失敗は「自分も同じだ」と思わせる。
2.学びが具体的
どこでつまずいたか、どう苦しんだかが具体的だから、読者にとって生きた教材になる。
3.差別化になる
成功ノウハウはネットに溢れているが、失敗談はまだ少なく目立ちやすい。
実際にマーケティング調査(2024年)でも、「失敗から得られた教訓を含む記事は滞在時間が平均1.8倍長い」と報告されている。
つまり、失敗は単なる挫折ではなく、発信者のオリジナリティそのものになり得る。
「まだ武器じゃないけど」
正直に言えば、僕の失敗談はまだ「武器」にはなっていない。
収益化できたわけでも、アクセスが爆増したわけでもない。
でも、少なくとも「反応」はあった。
Lancersで案件ゼロだった話をSNSに投稿したとき、「自分も同じ」とリプライが届いた。
そして今日のXアカウント騒動も、書けば必ず誰かに刺さると確信している。
大切なのは「まだ武器じゃないけど、武器になるかもしれない」という視点だ。
その可能性があるからこそ、僕は失敗を隠さずに書き続けたい。
「失敗の物語が僕を救う」
副業を始めた数年間、僕は成果をほとんど出せなかった。
半年で74円のブログ。
営業経験者なのに案件ゼロのLancers。
そして今日、仮ラベルで制限を受けたX。
どれも、見方によっては「才能なし」の証拠かもしれない。
でも、僕はそこにひとつの答えを見た。
失敗は、まだ武器ではない。
けれど、武器になるかもしれない。
だから僕はこれからも、恥をさらしながら記録する。
それが、無職のほうがマシだと笑われてもなお生き延びる方法だと思うから。
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